当塾に限らず、塾を考えられる際には少し注意が必要です。塾は確かに勉強を教えてくれる所ですが、塾に通うだけで勉強が出来るようになるのではありません。保護者の方の中には、塾に入れた事で安心される方がいらっしゃいますが、それは大きな勘違いです。
例えば「学校の授業がよくわからないから」という理由で集団型の大手塾に行くケースの場合は、充分な成果が得られない可能性がかなり高いと思います。進学実績や名物講義を行う先生につられて、「その塾に入れば自分もそんな学校に行けるはず」とか「いい授業を受ければ自分はできるようになる」などと思うかもしれませんが、過去の実績が自分の進学先を保証してくれるものでない事は明らかですし、「よい授業」を聞くだけで実力がつく事はまずありません。
授業がわからないという原因は、大きく分けて次の2つです。まず、「その授業のための最低限の準備(当塾で言えば前回までの復習)をせずにいきなり授業に臨んでいるケース」…基本的に講義は積み重ねですから、それまでの知識や技能が習得できていてこそ「新たな内容」を理解する事ができます。「英単語を覚えていない」人が「英作文ができない」のは当たり前の事なのです。
もうひとつは、「授業中の先生の話についていけないケース」です。これは本人の日本語の理解スピードが遅すぎるという「能力」に起因する場合と、本人に理解しようとする「意志」がない場合がありますが、まずほとんどは後者です。まるでテレビを見るように「聞き流して」いるのではないでしょうか?教養番組を見て断片的な知識を得る事はできますが、系統だった体系を理解する事は困難です。授業を受ける姿勢はテレビ番組を見る姿勢ではいけません。
「授業がつまらない」という批判もあるかもしれませんが、確かにこの点においては教え手の技量の差が出てきます。しかし、だからといって何の準備もしないで授業に臨んでよい理由にはなりません。それにいわゆる「面白い授業」とは、先ほどのテレビ番組同様に「断片的な知識や楽しみを経験するだけの一時的な満足感を与える構成」になっているため、「わかったつもり」になる危険性をはらんでいます。
結局、勉強とは自分自身が頭や手を動かして身につけていくものなのです。学校や塾で聞いた授業の内容を復習してこそ、良い結果を得られます。もちろん塾側としても全力でお子様のサポートを致しますが、「塾は万能ではない」「塾に幻想を抱いてはいけない」と言う事をご理解の上で、入塾のお問い合わせをして頂けますと幸いです。 |